販売者に会いにゆく (旧・今月の人)
『ビッグイシュー英国版』販売者 デヴィッド・ベイリー
依存症者にとって一番の敵は“孤立する自分” 人との交流は不可欠、雑誌販売できなくてつらい
イングランド中部、レスター駅で『ビッグイシュー』を販売しているデヴィッド・ベイリー(50歳)は、新型コロナウイルスによる都市封鎖が起こる前、薬物依存症から順調に回復しつつあった。
トラック運転手だったベイリーは、25年ほどヘロイン依存に苦しみ、2017年にレスターに引っ越してきた。そこには薬物依存症から回復させるコミュニティがあったからだ。今ではリハビリ施設「ディア・アルバート」の活動的なメンバーであり、施設と市のオンラインミーティングに参加して、コロナウイルスが施設利用者の生活にいかに影響を与えているかを説明するよう頼まれている。そのためビッグイシューは、ベイリーに給付金とスーパーで使える食料引換券のほか、スマートフォンを提供した。
「ミーティングに参加するのに、ネット環境が必要でした。ビッグイシューがスマートフォンを提供してくれたのは、とてもありがたかった」と彼は言う。
施設で過ごした...
※掲載内容は取材当時のもののため、現在と異なる場合があります。
この記事が掲載されている BIG ISSUE
384 号(2020/06/01発売)
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