最新号・
バックナンバー
¥ 300
ナショナル・トラスト法を提案する
2010年、「奥山保全トラスト」は天然記念物モリアオガエルが生息する三重県大台町の水源の森676ヘクタールを買い取り永久に保全することにした。わずか1年で、市民から1億円を超える寄付を募ることができたからである。1970年代の北海道知床半島や和歌山の天神崎の買い取り運動以来、ナショナル・トラスト運動の成果によって、今や日本各地にトラスト地が集積されてきた。たとえば「奥山保全トラスト」のトラスト地だけでも1944ヘクタール(甲子園球場505個分)にも及んでいる。これらの土地を未来永劫に保全する責任を果たしていくための法的な裏づけとして、ナショナル・トラスト法の制定が必要になってきた。そこで、長くトラスト運動を実践してきた、漆畑信昭さん(「柿田川みどりのトラスト」会長)、森山まり子さん(「日本熊森協会」会長)、そして、土地を提供した三重県大台町の水源の森の元山主の中村元哉さんに取材した。また、池田直樹さん(弁護士)から「韓国のトラスト法」について、室谷悠子さん(「奥山保全トラスト」理事長)からは「日本版 ナショナル・トラスト法」の骨格について提案が届いた。2012年新春、「ヒト、クマ、森、生命の水の物語」(ビッグイシュー110号)から3年、満を持して提案されたナショナル・トラスト法をともに考えたい。
110号の特集ページはこちらからご覧いただけます。
1日100万トンの水湧く柿田川、2011年天然記念物に
― 漆畑信昭さん
ヒトも熊もともに生きられる。生命の水うむ奥山を保全。水源の森を守る、市民トラスト
― 森山まり子さん
モリアオガエルの森のトラスト物語
― 中村元哉さん
(コラム)韓国のナショナル・トラスト法 ― 池田直樹さん
今、日本に必要な「ナショナル・トラスト法」。
未来永劫、国民から託された土地や自然を守るため
― 室谷悠子さん
(提案)日本版 自然環境保全のためのナショナル・トラスト法の枠組み
TOP INTERVIEW
- スペシャルインタビュー ノエル・ギャラガー
- サッカーに熱狂!昨日は俺の人生の上位5日間に入るだろう。悲しいぜ、これからは坂道を下るばかり
- リレーインタビュー・私の分岐点女優 広田 レオナさん
- 医療ミスで、寝たきりの4年間。感覚を研ぎ澄まし、映画の構想を練った
国際記事
- 野生動物の楽園、「釣り」をキーワードに、若者たちの特別教育の場づくり
- 英国ニューステッド、廃坑の街の未来計画
- WORLD STREET NEWS 世界短信
- *中国、「小悦悦(悦ちゃん)事件」に社会が反省
*メキシコ、麻薬組織に使い捨てにされる未成年
*シリア、イスラム法学者が語る 死刑のあり方 - ノーンギシュの日々 滝田 明日香
- 今日という日を大切に生きていきたい
BACKBEAT(映画・音楽)
CDレビュー 浅井 博章
ISOLD OUTRANという男。国境もジャンルも越えていく才能
ISOLD OUTRAN、FEEDER、空中ループ
テレビうらおもて 伊藤 悟
今年もまだ続く、テレビは絶望のままなのか?
ひぐらし本暮らし 岡崎 武志
『帝都妖怪新聞』湯本豪一編
連載記事
- ともに生きよう!東日本 被災地から⑱
- 「しゃべる線量計」。視覚障害者や高齢者も使える放射線測定器開発!
- 原発ウォッチ! 伴 英幸
- 「もんじゅ」の廃炉を求め、敦賀に1500人
- 自閉症の僕が「生きていく風景」 東田 直樹
- 小学校の入学式、緊張感にいたたまれなくなった
- ストリート・エコノミックス 浜 矩子
- 龍が出番の2012年
- 世界の当事者になる 雨宮 処凛
- 新年を迎えて
- ■ホームレス人生相談 ふんぎりがつかず、禁煙ができません
- 25歳の頃からタバコを吸い始め、10年が過ぎました。値上がりもしたし、家族からも文句を言われるし、外で吸える場所も減ってきたのでやめたいのですが、なかなかふんぎりがつきません。思いきって禁煙を始めるきっかけというか、アドバイスをください。(男性/36歳/介護職員)
- YOUR ISSUE ― あなたのオピニオン
FROM THE STREET ― 街角と販売者
■コミック エモ!言われん 今年もよろしくです!!
■路上から
■今月の人
高橋永治さん(飯田橋駅東口付近)
「無理しない」「がんばらない」、笑顔で楽しく販売を続けたい
FROM EDITORIAL 編集後記 - 2012年お正月 再生かるた
バックナンバー
バックナンバーも購入できます。販売者におたずねください
『環境 』に関連したバックナンバー
471 号(1/15 発売)
一期一会、新種発見
地球上には推定870万種もの生物が存在しているそうですが、学名が付いているのはそのうちの2割程度だとも言われています。残りの学名のない生物は、長い進化の歴史を生きてきた(いた)が、まだ人間に見つけられ...
455 号(5/15 発売)
静かに消えゆく昆虫たち
今、世界中で昆虫たちが激減しています。ドイツ・クレーフェルト昆虫学会は2016年までの27年間に国内で4分の3以上の昆虫が消え去ったと報告。その後も、世界各地で昆虫の急速な減少を示す研究が進んでいます...
447 号(1/15 発売)
南極と人類の未来
南極で失われる氷が主要因となって、21世紀末までに地球の海水準が2m近く上昇する可能性がある――。
2021年、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が発表した報告書は、世界に大きな衝撃を与えた。
...
Webマガジン
バックナンバー記事が読める!
イベントレポートも充実!