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タネ、食の安全保障
「もしこの世からタネがなくなったら、食べ物が消える。そして君もね」(※1)。すでに過去100年で世界の「在来種」の種苗は75%消滅。その危機感から、米国、EU、南米、アジアなどでは在来種を守る法律を導入した。反対に、日本では2018年に主要農作物種子法が廃止に。種苗法も改正(許諾のない自家採種禁止)の動きがある。 そんな今、地域のタネ(固定種や在来種 ※2)を守ろうとする人たちを取材した。 高校生の小林宙さんは「鶴頸種苗流通プロモーション」を立ち上げ、日本各地で仕入れた伝統野菜のタネを販売。小島直子さん・丈幸さんは2haの田畑で米、麦、大豆、野菜などを育て、約60種類のタネを採る。鈴木一正さんは自家採集のタネを保管・共有するジーンバンク「富士山麓有機農家 Seed Bank」をつくった。そして、印鑰智哉さんは「“地域のタネ”を守る法律をつくろう」と呼びかける。 食べ物の源、食の安全保障の土台である“タネの今”を知りたい。
※1 デンマークの科学者、ベント・スコウマンの言葉。
※2 固定種は何代もタネを採り育てるという自然な育種をしていくうちに、その個性が定着し固定されたもの。在来種は固定種の一つで、古くから日本各地で栽培され形質が固定されたもの。
15歳で起業、日本各地で仕入れたタネを売る
小林宙さん
タネ採りの醍醐味は、野菜の一生を見られること
小島直子さん、丈幸さん
富士山麓でシードバンク。タネは地球からのギフト
鈴木一正さん
食料不安にそなえ、“地域のタネ”を守る法律が必要だ
印鑰智哉
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『ビッグイシュー台湾版』ジン・フェン・シウ
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