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No.467
THE BIG ISSUE JAPAN467号
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ジェンダーの生物学
「自然界には同性愛があふれている」。そう語るのは、坂口菊恵さん(進化心理学者/大学改革支援・学位授与機構研究開発部教授)だ。
同性愛は自らの子孫を残すには不利なのに、同性愛の性的指向が集団に存続するのはなぜか?説得力のある研究成果が出ない一方で、近年、ヒト以外の生物で同性間の性行動が広く見られることが認識されつつある。“生物の性行動は異性間で生殖を目指して行われるはず”という前提が、崩れつつあるという。
たとえば、霊長類のボノボの同性間の性行動はよく知られているが、アメリカバイソン、イルカ、ペンギン、アホウドリなど、1500以上もの種で同性間の性行動が観察されている。これを生物の一般的な多様性のあらわれとして検討する論文が増えているという。
性行動のあり方は、その生物における社会的な性役割(ジェンダー・ロール)に規定されているのではないかと、考える坂口さんに「ジェンダーの生物学」について聞いた。
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