販売者に会いにゆく (旧・今月の人)
チェコ『ノヴィ・プロスター』販売者 ヨゼフ
彫刻家として世界を飛び回ったことも
年金では部屋一つさえ借りられなかった
チェコの首都・プラハにある、マサリク駅の近くで『ノヴィ・プロスター』を販売しています。この売り場での販売には慣れていますから、ほかの場所には移りたくないですね。天気がよい日は30冊は売れますよ。
それほど健康状態がよくないため、走り回ったりはできませんが、販売中は明るく積極的な接客を心がけています。道行く人に声をかけたり、雑誌の特集について説明をしたりすることもありますね。販売には忍耐が必要ですが、興味を持って近づいてきてくれる人も多いです。
自分がどのような経緯で『ノヴィ・プロスター』の販売を始めたのか、今はあまり上手に思い出せません。ある販売者が「いい雑誌だよ」と話しているのを聞いたのが、きっかけだったような気がします。
私には仕事が必要でした。年金だけでは暮らしていけませんでしたから。自分と愛犬・キーラの食べ物を買うことさえできなかった時期もあります。そのため雑誌販売から得る収...
※掲載内容は取材当時のもののため、現在と異なる場合があります。
この記事が掲載されている BIG ISSUE
451 号(2023/03/15発売)
特集装いサステナブル
スペシャル企画:きかんしゃトーマス
特集:装いサステナブル