販売者に会いにゆく (旧・今月の人)
『ビッグイシュー韓国版』販売者 キム・ソンウ
自分の残りの人生はボーナスみたいなもの
これからは助けが必要な人のために生きていきたい
キム・ソンウは毎日『ビッグイシュー韓国版』を販売するため、地下鉄「景福宮」駅2番出口にやって来る。仕事に邁進し、信心深いソンウだが、日々の暮らしは厳しい。コロナ禍によって世界中のストリートペーパーが打撃を受けたが、ソンウも例外ではない。
「2022年の韓国の最低賃金は9160ウォン(約916円)ですが、数時間立っても最低賃金に満たない時もあります。私ももう79歳になりますから、そんな時はつらいですね」「ビッグイシューの販売が最後の仕事になるかもしれませんね」と語る。
健康には恵まれており、朝6時には起きて、カトリック信者の彼は祈りとともに1日を始める。向かう先は仕事場だ。
「毎日夜10時頃まで販売しています。日曜日も旧正月も、秋夕(※)の時も。仕事に邁進するのが好きなんです。ちょっと時代遅れかもしれませんが。何をするにしても一所懸命しなければ、道は開かれませんから」
以前していた仕事に...
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この記事が掲載されている BIG ISSUE
452 号(2023/04/01発売)
特集非戦のリアル
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