販売者に会いにゆく (旧・今月の人)

米国『ストリート・センス』販売者 カルロス・カロリナ

どうしたら再びみんなが刑務所に舞い戻らず、
市民として社会復帰できるのかを考えている

米国『ストリート・センス』販売者 カルロス・カロリナ

34歳のカロリナは首都ワシントンの南東地区で育った。メリーランド州で投獄されている時に高校卒業認定資格を手に入れた彼は、2019年から『ストリート・センス』を販売してきた。その手にはいつも思いついた詩やアイディアを書き留める黒い手帳がある。時にはその詩を『ストリート・センス』に寄稿することもある。
「日々起こったことを書き留めるのが好きなんだ。鍵をなくしたこと、美しい月や星を見たこと。時には愛についても記すよ。そうやって自分の思いを言葉にすることで、忍耐力も育まれているように感じるんだ」とカロリナ。
「ジューン・ルイスという女性が、僕に『ストリート・センス』のこと、書くことについて勧めてくれたんだ。彼女には本当に感謝している。彼女の勧めがなければ、僕は今ここにいないだろうから」
 6歳の娘と8歳の息子がいるカロリナは、ワシントンのヤード地区がお気に入りだ。「そこにある滝を娘が気に入っていて...

続きは、本誌をご覧ください

『ストリート・センス』
1冊の値段/2ドル(そのうち1ドル50セントが販売者の収入に)
発行頻度/毎週
販売場所/ワシントンDCとその郊外

Text: Annemarie Cuccia, Street Sense/INSP/編集部

Photo: Annemarie Cuccia

※掲載内容は取材当時のもののため、現在と異なる場合があります。

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