販売者に会いにゆく (旧・今月の人)
スウェーデン『ファクトゥム』販売者 ダニエル・ミハイ
コロナ禍ではっきりわかった「働くことの大切さ」
将来は人々の居場所をつくる仕事がしたい
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36歳のダニエル・ミハイは、スウェーデンのマルメという街で『ファクトゥム』を販売している。ルーマニア出身で、今も家族の何人かはルーマニアで暮らしている。
「スウェーデンに来て販売者になったのは10年前のことです。今は兄弟の一人と小さなアパートを借りて、一緒に暮らしています」
販売の仕事は好きだが、一日中路上に立ち続けるのはきつい時がある。だから他の仕事も探しているという。
「引っ越し会社でしばらく働いたこともあって、できる仕事は何でもやってきました。でも短期の契約が終わると、みんな『ファクトゥム』に戻ってきます。いつも戻れるところがあるというのは、ありがたいことですね」
周りの人々はみな親切だが、中にはそうでない人もいる。いつも笑顔を絶やさず、何があろうとも最善を尽くす、それしかないとダニエルは言う。
「この仕事は心身ともに強くなければ務まりません。僕の英語を聞いてみんなうまいと驚くけれ...
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『Faktum』
1冊の値段/100スウェーデン・クローナ(そのうち半分が販売者の収入に)
発行頻度/月刊
販売場所/ヨーテボリなど、イェータランド県の数都市
Text: Malin Clausson, Faktum/INSP/編集部
Photo: Åsa Sjöström
※掲載内容は取材当時のもののため、現在と異なる場合があります。
この記事が掲載されている BIG ISSUE
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467 号(2023/11/15発売)
特集ジェンダーの生物学
スペシャルインタビュー:奈良美智
リレーインタビュー:安田レイさん