販売者に会いにゆく (旧・今月の人)
『ビッグイシュー・オーストラリア』販売者 アンドリュー
「きみには選択する力がある。信じようと信じまいと」
この言葉を心に刻むことで、世界が開けていった
オーストラリアのニューサウスウェールズ州で『ビッグイシュー・オーストラリア』誌を販売しているアンドリューが、若き日の自分に宛てて手紙を書いた。
まだ若いアンドリューへ
きみはもう少しすると視力を失い、眼の検査の一番上にある文字すら見えなくなるだろう。ある人はきみの生きざまから勇気をもらい、またある人は「左目はまだ少し見えているのに白杖を使うのはおかしいんじゃないか」と言うだろう。でも言っておこう、白杖の使い方は覚えておいたほうがいい。街頭で物にぶつかる恥ずかしさを経験せずに済むから。上を向いて、まっすぐ歩くんだ。
ダンスも習ったらいいね。今はまだダンスに恐怖を覚えている年頃かもしれないけど、きみは大人になると、ダンスが得意になるんだよ。ドレスアップして、人々と交流する。特に古風なダンスがおすすめだ。
人生経験があまりないことで心痛めることもあるかもしれない。母さんが大変な時...
※掲載内容は取材当時のもののため、現在と異なる場合があります。
この記事が掲載されている BIG ISSUE
480 号(2024/06/01発売)
特集あなたのそばの“植物パワー”
スペシャルインタビュー:田中泯
リレーインタビュー:安藤梢さん