国際ネットワーク
国際ストリートペーパーネットワーク(International Network of Street-papers/INSP)
ロンドンから始まった雑誌『ビッグイシュー』の呼びかけにより、1994年に国際ストリートペーパーネットワーク(International Network of Street Papers/INSP)が創設されました。
これは、『ビッグイシュー』と同様の仕組みでホームレス状態の人の仕事をつくり自立を応援する雑誌・新聞のネットワークで、このような雑誌・新聞をストリートペーパーと呼んでいます。
現在、INSPには世界35カ国から『ビッグイシュー日本版』を含む100誌以上のストリートペーパーがメンバーとして参加していて、『ビッグイシュー』を名乗るストリートペーパーは、英国に2誌、世界に5誌(南アフリカ、オーストラリア、韓国、台湾、日本)、それ以外は違った名前を使用しています。それぞれが独立した団体・企業として活動をしています。(2017年9月現在)
同じ志をもち活動するストリートペーパーがネットワークを組み助け合うことで、ホームレスや貧困の問題の解決についてローカルレベルだけでなくグローバルな視点をもって取り組んでいます。
Street News Service
中でも、世界各地のメンバーが共有した記事を複数の言語に翻訳し配信するStreet News Service(以下SNS)は、資源の少ない地域や団体が独自性のある国際記事を含む「質の高い誌面」を制作する大きな助けとなっています。また、INSPのネットワーク内では、電子版や電子マネーでの支払いといった新しい取り組みについての経験やノウハウを共有したり、東日本大震災のような大災害時などには寄付や情報拡散をしあうなど、貧困問題に立ち向かう仲間として励ましあう緩やかなサポートシステムとなっています。
Hotels4Change
INSPがBooking.comとの協力により始めたHotels4Changeは、ストリートペーパーを応援したい人がより気軽に寄付ができる仕組みです。Hotels4Changeを通じてホテルの予約をいただくと、宿泊される方への負担はなく、宿泊代金の5%がビッグイシュー日本とINSPに寄付されます。
INSPの本部と世界会議(INSP Global Summit)
INSPの本部は現在スコットランドにあり、スコットランド政府の大きな援助を受けています。INSPはSNSの運用のほか、メンバーに対しコンサルティングや情報交換のためのプラットフォームづくりなどのサポートを行っています。新しいストリートペーパーの立ち上げ時には販売体制についてのサポートやアドバイスをしたり、時には資金面や誌面づくりなどの援助もしたりします。毎年、世界のストリートペーパーが持ち回りでホスト国となり「世界会議(INSP Global Summit)」を開催しています。
2017年8月英国でのサミットの様子。(C)INSP
INSPの公式サイト(英語)
https://insp.ngo/